My Favourite Discs


私が特に気に入っているユーフォ関係のCD達をぼちぼち紹介していきます。 決して「おすすめ」ではありません。単なる私の「お気に入り」です。 一部ディスコグラフィには含まれないものもあり。

From the Depths / Shirley Anne Hofmann's EUPHORIA

アヴァン・ポップ系というそうです。そういわれてもどんなもんだかよく分からないのですが、聴いた感じではジャズとポップスを混ぜ合わせたような感じでした。
Hofmannは、ユーフォの他にも様々な楽器を奏で・歌いまくっております。このディスクのほとんどは彼女一人による多重録音で、ドラム等に若干他の人が加わっているのみです。
オープニングはいきなりユーフォ一本での無伴奏曲で始まるのが、ユーフォ好きとしては嬉しいところ。なかなかすごみのある好演です。これで一気に彼女の世界に引きずり込まれてしまいました。
他にもいくつかの曲でユーフォが活躍していますが、彼女のボーカルがまたgoodです。私が最も敬愛する小川未潮を(ちらりと)彷彿とさせるボーカルもあったりして、嬉しくなりました。(ユーフォとは関係ないですが。)
各曲それぞれ全く色づけが異なっていて、52分があっという間に感じます。
インターネットであれこれ検索している時に発見。 国内ではLocus Solusというところから入手可能です。
(2002.02.06)


Lyric Variations / Derick Kane

救世軍バンドの最高峰、インターナショナル・スタッフ・バンド(ISB)の主席奏者の(おそらく)最初のソロCD。イギリスのSP&Sより直接取り寄せました。
十数年前にISBのCDでそのソロを聴いて以来待ち続けていた待望のソロアルバムで、最初にBritish Bandsman紙で発売情報を知った時には思わず小躍りしてしまいました。(ウソ。ホントは踊ってませんが、まぁそういう心境でした。)
そのダークなサウンドと抑制されたビブラートは、私が持っているスタンダードなユーフォのイメージに一番近いものです。
バンドとソロの息もぴったりで、流石20年以上も在籍しているバンド(Kaneは1976年にISBに入団で、この録音は1998・1999年)との演奏だと思わされます。録音もソロとバンドを対比させるのではなく、ソロもバンドの一部という捉え方に感じられ、ますます一体感を高めています。
(2001.09.24)


Premiere / Robert Childs

チャイルズ兄弟の兄、ロバートの最初のソロCD。イギリスのDOYENから直接取り寄せました(たしか)。
少々バンドに雑な所があるのと、録音の為かソロの音色が少しペラっとしているのが難ですが(この辺がしっかりしているのは、2枚目のソロCD "PRESTIGE" の方だと思います)、それを差し引いても充分すぎるほどの聴き応えです。
チャイルズといえば、どうしても超絶技巧的エンターテイナーという印象が大きいかと思われますが、私としてはシリアス系の曲にこそその良さが現れると思っています。その密度の濃い、緊張感あふれる音は、私の理想とする音でもあります。
チャイルズの演奏は人によって好き嫌いがはっきり分かれる様で、これは他のユーフォ吹きにはあまり無い面白いところだと思います。
このCD、ジャケット写真が10年程前の兄弟でのアルバム "Childs Play" の裏ジャケットから持ってきているのは、ちょっと情けないです。
(2001.08.19)


Euphonic Bach / Kevin Thompson

David Werden氏のEuphonium Music Guideで見つけ、Thompson氏のサイトより入手しました。
無伴奏。ユーフォ一本だけでバッハの世界に挑戦しています。循環呼吸を駆使してバイオリンやチェロ等の為の無伴奏曲を吹きまくっております。
循環呼吸というと、どうしてもそれ自体が目的であるかのような演奏になってしまいがちに思われますが、このアルバムでは、自己実現の為の単なる一手段として使われています。
演奏は比較的淡々とした音運びですが、循環呼吸によって切れ目無くたたみかけてくるアルペジオは、なかなかグッときます。
(2001.08.19)


Euphoria / 牛上隆司

現在、私の一番のお気に入り。 発売日にあちこち探したんですが見つけられずに、牛上氏にメールで申し込んで直接入手しました。
このディスクで特に気に入っているところは二点。ユーフォの美しさと、ユーフォとピアノのアンサンブルの素晴らしさ、です。
ユーフォの魅力は、その美しい響きがまず第一だと思うのですが、それを堪能できるCDは残念ながらそう多くはありません。
また、単なるソロと伴奏という間柄を越え、二人対等に会話を楽しんでいるかのような緻密なアンサンブルは、他人と一緒に音楽を奏でる楽しさを、あらためて私に教えてくれました。
演奏だけではなく、それを見事にとらえた録音・編集もまたお見事。CD制作に携わった全ての方々のベクトルが非常に高い次元で一致した希有な一枚だと思います。 ぜひ海外のユーフォ愛好家にも聴いて欲しいですね。
(2001.08.17)


CHRIS MALLETT AND FRIENDS / Chris Mallett

救世軍のユーフォ吹き、Chris MallettのCDです。数年前、イギリスのEGONというブラスバンドのCDを扱っていた通販店のカタログで見つけ、注文しました。
Mallettの家族や友人達が集まって、和気あいあいと作った、という感じのCDです。全体を通して、とても暖かいものがあふれています。どんなに心がささくれ立っている時でも、このCDを聴くと心が洗われます。
ぜひ一度、生の音を聴いてみたいと思い続けていましたが、残念ながら昨年(6月18日)亡くなられてしまい、叶わぬ夢となってしまいました。
このCDに収録されているBosanko作曲の GLORIOUS LIBERATION は、Mallettの為に書かれた曲で、Steven Meadの THE WORLD OF THE EUPHONIUM Volume One に収録されている HEART IN HEART と同一曲のようです。
(2001.08.17)


BRITISH BANDSMAN Centenary Concert (euph. : The Childs Brothers)
Chandos / CHAN 8571
収録曲(ユーフォ系のみ):BRILLIANTE (Peter Graham) , MOTO PERPETUO (Paganini, arr. Howard Snell)

イギリスのブラスバンド専門紙・British Bandsmanの創刊100周年を記念した、ブラスバンドのコンサートのライブCDです。
なんといっても、目玉はBRILLIANTE!
私が初めて聴いた、チャイルズ兄弟の演奏でもあります。
大学の頃、九州から就職活動だったかの為上京してきた時に大型レコード店(ディスクユニオンだったかな?)で見つけました。
当時は、まだユーフォのソロCDなんてものは存在してなくて、ブラスバンドのCDさえも数える程しかなかったころです(たしかChandos以外にブラス関係のCDを発売しているレーベルはまだなかったと思います)。
このBRILLIANTEを聴いて、私のユーフォ観は一変しました。それまで聴いたこともないようなテクニック・音域・アンサンブルに、天地がひっくりかえったかのような衝撃を受けました。以来、チャイルズ兄弟は私にとって一番のユーフォのアイドルとなったのでした。
その後、ソロバージョンも含めていくつかの演奏でBRILLIANTEを聴きましたが、これほどの集中力と勢いのある演奏にはお目にかかったことがありません。演奏後の観客の拍手も非常に熱狂的なものです。ちなみに、この録音がこの曲の世界初演でした。現場に立ち会えた人達がうらやまし〜。
(2001.06.13)


READY FOR FREDDIE / Freddie Hubbard (euph. : Bernard McKinney)

高校の頃、初めて出会ったユーフォのジャズです。(当時はCDなんてなくって、LPでした。)
ジャズにのめり込んでいた高校時代、レコード店でLPを漁っていた時にたまたま見つけたものだったと思います。(よくは覚えていないんですが。)
それまでユーフォでジャズを演るなんて考えもしなかった頃で、カセットテープにダビングして繰り返し繰り返し聴きまくったっけなぁ。
共演メンバーもまたすごいお方ばかりで、少しでもジャズに興味がある方ならば、知らない名前はないでしょう(ユーフォのマッキンニーを除いて(^^;)
ユーフォがこんなメンバーの中で演っている、というだけで、もぉ感動物です。
ユーフォの音色は、どちらかというとボントロみたいです。あまりユーフォっぽくありません。
大学の頃、CDで再発されているのを発見して購入しなおしました。 今でも私の愛聴盤です。
どうも廃盤になっているらしいという声も聞きますが(未確認)、まだあるところにはあるようです。
(先日新宿タワレコに行った時には、まだ在庫がありました。)
(2001.06.11)


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